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34.所要量を偽らない事

36.倒れデータが無いのは何故か?

35.“クリンチング・ファスナーを在庫に持ってくれ”という要望

結論を先に申し上げますと、“在庫に持ってくれ”という要望にお答えできるファスナー・メーカーはないはずです。  その理由を述べますと。

クリンチング・ファスナーには長さ違いのものを考慮に入れると、 実に多くのバリエーションがあります。  ファスナー・メーカーであれば数千種類の在庫を持っているというのは当り前。  勿論、大量に売れているものもあれば、 年に数回しか売れないものもあります。  例えば、半端な長さ(長さ10.5mmなど)のクリンチング・ファスナーを図面に書き込んだ場合は、 他のお客様では、同一のファスナーは、ほぼ使用される事が無くなってしまいます。  そうなれば、今は、そのファスナーが在庫にあっても 1年後に、その設計した商品を再生産する時には、その商品の部品構成の中で、 ファスナーだけが欠品している可能性が大となります。

クリンチング・ファスナーなど、ねじ類の在庫管理は、 半端なサイズ(長さ)など、売れていない商品を多く在庫に持つような事をすれば、 死蔵品が爆発的に増加し企業経営が破綻してしまいます。
実際、近年、それが原因で倒産した企業もあります。 

ファスナー・メーカーの在庫事情

板金屋さんでは、 半端な長さのクリンチング・ファスナーが図面に書き込まれている場合に、 将来、ファスナー・メーカーに在庫に無いと言われる心配があるので “ このサイズを在庫に持っておいてくれ ” という要望をメーカーに対して行う場合が良くあります。 

この要望が、事実上の口約束である事は実に多く、 “在庫に持っておいてくれ”と言った本人も、 また、それを受けたファスナー・メーカーの営業担当者も、 数か月後には、忘れてしまう事が多いのです。  しかし、そのサイズは他のお客様には売れない事が解っているわけで、 これが、ファスナー・メーカーの経営状態を著しく悪化させており、 年間で、何百万円〜何千万円もの 死蔵品しぞうひん が増えて行く状況にあります。 

ファスナー・メーカーの営業担当者は、 “うちは、どんなサイズのファスナーでも在庫に持っています” といった台詞を言いたいがために、会社に戻ると “販売実績を伸ばせないのは欠品が多いからだ” などと言うのですが、その商品が、その会社1社から注文が来なくなと、 何処にも売れない商品になるという点に気づいていない事が多いのです。  半端な長さのクリンチング・ファスナーを、 将来に渡って死蔵品とならないような管理をする事は誰にも出来ません。  金に替える事が出来ないものを買ってしまうという点で、 死蔵品と 不渡り手形ふわたりてがた は、企業の資金繰りでは全く同じに作用します。  営業担当者の世間知らずの発言が社内で受け入れられてしまうと、 ファスナー・メーカーは膨大な死蔵品によって、 いわゆる“黒字倒産”に近づいてゆく 事になります。

それでは、在庫品が死蔵品となるのは、どんな時?
売れずに、どのくらいの時間が経過すれば死蔵品という扱いにすべきなのでしょうか?

それは、一般的な在庫管理においては、ほぼ業界を問わず 半年 でしょう。

例えば、半年も経ってしまうと、 そのねじ類を生産した時の担当者や責任者が、いなくなってしまう場合もあります。  もちろん、錆びや変色も管理せねばなりませんので、 ねじ類と言えども野菜や魚や肉と同じで結局のところ採れたてが好ましいのです。  在庫の、置き場所にしても無料ではありませんから二次的な管理費用が発生してしまいます。  まぁ、これは、運用上の話です。

ですが、企業における資金繰り面での問題は、もっと深刻です。  在庫を持っておくくらいだったら、別の資金運用に廻した方が儲かるという事があります。  もっと言えば、死蔵品を在庫に持つくらいだったら、そのお金を社員のボーナスにした方が良いわけです。  これこそ日本の常識。 どんなジャンルの経営者でも全員同じ事を言うはずです。

このような事を、全て考慮に入れて考えれば、 ファスナー・メーカーは、何処の会社も共通で、 半年間も在庫に持っているようなものは、全部、死蔵品である と言い切る事が出来ます。

半年間の間、全く売れていない在庫品が死蔵品である事は言うまでもありませんが、 厳しく言えば、月に1,000個しか売れない在庫が、 10,000個も在庫にあったとすれば、半年間に売れるのは6,000個なわけですから 4,000個は死蔵品というカウントをするのが正しい管理なのかも知れません。


これによって、どんな事が発生するのか?

そのような基準で在庫品の事を考えると、 どこのファスナー・メーカーも死蔵品の山という事になり、 これよって、 ギリギリの経営状態にあると言っても過言ではないはずです。
このままで事態が推移しますと、 どこのファスナー・メーカーも、設計者の皆さんが 過去に図面に書き込んだ、半端な長さのファスナー類の供給方法が 無くなったり、コストUPしてしまう恐れがあります。

設計者の方には、ファスナー・メーカーが、そのような状態であるにも関わらず、

“うちは、どんなサイズのファスナーでも在庫に持っています”

“どんなサイズのファスナーでも在庫に持ちます”

という企業経営とは全く矛盾した営業マンの台詞を信じてしまわない事を願います。 

一番の解決方法は、過去図面を書き換える事と、 新規に書き込む時の長さを、出来る限り規定する事です。
前にも述べました が、どの種類のファスナーにしても、 使用すべき長さは、6mm 8mm 10mm 最長は12mmです。
設計上、それが出来ない場合は、何処のメーカーからファスナーを調達するにしても、 長期的に見れば、前もって計画的に御注文を頂くか、 在庫に持つための費用を支払って頂くしかないという 運命 にあります。

上記の事は、特定のファスナー・メーカーのみに限定した話では無く、 全てのファスナー・メーカーに共通した内容です。


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