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9.トラブル対策4
M3ねじの難しさ


12.トラブル対策6
半端な長さの使用


10.トラブル対策5 全長が長過ぎる

全長が長過ぎるクリンチング・ファスナーの使用は避けて下さい。

これは、クリンチング・ファスナーだけではなく “ ねじ類 ” 全般に言える事ですが、 M3やM4において、長さ20mmを超える“ねじ”を使用すべきではありません。 

ねじの長さが長くなれば、当然、その末端に作用する力は、その長さに比例して大きくなります。  つまり、同じ重さを支えるとして、2倍の長さになれば、その耐久力は半分になります。  これをモーメント( 力積りきせき )と言います。 同じ直径を持つクリンチング・ファスナーでも長さが異なれば、同じ耐久性では無いのです。


例えば、M3で長さ30mmのクリンチング・ファスナーが販売される場合がありますが、 どう考えても、設計ミスのようにしか思えません。  このようなサイズは、無論、需要も少なく、高価であり、 何処も在庫を持っていない事が多いので、設計者にも製造者にも良い事は何もない上、 長持ちする設計になるはずがないからです。

短い方が好ましい

では、クリンチング・ファスナーにおいて、 何処までの長さが適切な長さと言えるのでしょうか? 
このグラフは、長さ別のクリンチング・ファスナー『めねじM3』の販売比率です。  このグラフから言える事は、クリンチング・ファスナーの常識的な長さは12mm以下であるという事です。

クリンチング・ファスナーの商品別販売推移を調べると、 ここ1〜2年の間、長さが短いクリンチング・ファスナーの販売実績が増える 傾向が見受けられます。

長いクリンチング・ファスナーの生産上の不都合

上記には、長いクリンチング・ファスナーが使用され製品になった時の 力学的な不都合を述べてきました。 

しかし、製品になる前、クリンチング・ファスナーの 製造段階でも下記のような不都合が発生します。

クリンチング・ファスナーが長い事によって誘発される製造段階の不具合 には以下の様なものがあります。  なお、これらは、クリンチング・ファスナーが長ければ 確実に発生するというものでは無く、発生し易くなるに過ぎません ので 勘違いのないようお願いします。  また、この内容は、全てのクリンチング・ファスナー・メーカーで共通です。

@ ローレット部の割れ

別ページでも説明しますが、長いクリンチング・ファスナーは当然、重量も増します。  めっき時に均一なめっき厚を得るために必要なシェイクを行うと、 一番、クラックが発生し易いローレット部分が割れる事があります。

関連ページ; 
23.発生が予防できない不具合

A 検査ミス

長いクリンチング・ファスナーは、多くの場合、自動選別機が使用できません。  サイズが合わないのです。 そのために全部の検査を作業員が手作業で行う事になります。  機械と人間の勝負になるわけですが、人間は短時間においては正確さで機械に勝る部分があるものの、 機械は疲れを知りません。 結果的に、不具合品の見逃しが100%無いとは言えない状態になります。

関連ページ; 31.どうやって検査してるの?

B めっきの色ムラ

クリンチング・ファスナーが長くなれば、めっきされる部分の面積も増加します。  短いクリンチング・ファスナーでは発生しない色ムラは、長くなれば発生し易くなります。

C 不均一な、めっき膜厚

クリンチング・ファスナーが長くなれば、めっきされる部分の面積も増加します。  短いクリンチング・ファスナーでは、均一なめっき厚が得られていても、 長くなればなるほど、均一性は失われ易くなります。

D 不均一な、熱処理

短いクリンチング・ファスナーと長いクリンチング・ファスナーとでは、 長い方が不利になります。

上記は、全てのクリンチング・ファスナー・メーカーで共通の内容です。
これだけ沢山の、不都合の入り込む余地があるという事を知れば
長いクリンチング・ファスナー( 13mm以上 )の使用は敬遠して頂けるものと確信します。

長過ぎた絶滅種

クリンチング・ファスナー普及委員会   CF普及委員会にMailを送る