スタッド溶接;磁気吹きの従来対策


運営;クリンチングファスナー普及委員会
スポンサー;株式会社ユーロテック
磁気吹き問題点 スタッド・チェッカー

磁気吹きじきぶき の従来対策

従来のスタッド溶接機を用いても、 いくつか磁気吹きじきぶき を発生させない方法はあります。
左図は、従来は磁気吹きが発生する板の端部にスタッドを溶接した場合です。 アース・サポート板を用いて、左右同じ距離にアース・クランプを 行う事が出来ます。アース・サポート板は、製品と同じ材質です。 アース・サポート板と製品の間は、しっかり接触している状態です。


こちらは、製品が既に曲がっている場合の例です。 曲げの影響を受けずに左右同じ距離にアース・クランプを接続出来ますので 磁気吹き無しのスタッド溶接となります。


左図に示す、製品の下にアース・サポート・ブロックを置く方法では、 製品の全ての位置に 磁気吹きじきぶき の無いスタッド溶接が可能です。 アース・サポート・ブロックは、鉄の塊です。 電気は製品を突き抜けて下方向に通電しますので溶接部に 磁界じかい が届かなくなるからです。 製品に多くの穴が開いている場合には、この方法がお勧めです。 大量の穴が開いたパンチング・メタルでも、何処にでもスタッド溶接が可能です。

これらの考え方を応用して、多くの 磁気吹きじきぶき を抑える事が出来ます。 現場では、これら以外の方法もあると聞いています。 例えば、溶接ガンのケーブルに 母材ぼざい の上でトグロを巻かせ、 その中心でスタッド溶接を行えば、 磁気吹きじきぶき が抑えられると聞いていますが どの程度効果があるのかなどは、ケース・バイ・ケースだと思います。 とりあえず、今回は典型例のみを提示させて頂きました。

これらの方法の問題点

大量にスタッド溶接を行わねばならない製品の場合、 1箇所毎にアース・サポート板を動かさねばなりません。これは実に面倒です。 アース・サポート・ブロックの場合は、汎用性は高いのですが、 大型のアース・サポート・ブロックを用意するのに限界があるでしょう。 また、仮に用意できたとしても、位置決めのガバリ等との干渉の問題があり、 それらを、溶接1箇所毎に調整せねばならない場合が発生します。

無論、これらの方法を駆使しても、どうしても均等距離のアース・クランプが 出来なかったり、アース・サポート・ブロックの上に乗せる事が出来ない場合も発生します。

上記のような状況にあるために、ほとんどの板金工場では、 通常、このような対策を細かく行う事は無く、スタッド溶接が外れた時点で、 ベテランの作業員の方が、“こうすりゃ出来るんだよね” などと言いながら、 問題を解決してくれるというパターンが多いようです。 でも、作業者によって作業結果が異なったり、 腕の良いベテラン作業者が定年退職する事によって、 こういった、たまにしか使わない技術は継承されにくいという点も否めません。

さらに、溶接された後の製品を見ただけでは、 磁気吹きが発生していただかどうかを判断する事は、 余程、ひどい状況でも無い限り出来ません。 そんな問題を解決する方法として、 ㈱ユーロテックが皆さんにお勧めしている方法を次のページで説明します。

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