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15.トラブル対策10
全周破断


17.トラブル対策12
ねじ類の発注ミスが多い訳(部品構成)


16.トラブル対策11 ねじ類の発注ミスが多い訳(品番問題)

ねじ類の商売をしていると、客先の 誤注文ごちゅうもん (商品名が違っている)が極めて多い事に驚かされます。  これは、ねじ類を扱っている全ての流通業者共通の問題です。  その理由は、ねじ類には名前が1つしか無い からです。
通常金属部品には、品番と品名という2つの名前があります。  184-165562-001 という品番と、BRACKET という品名が付いていて、 184-165562-001 はユニークですが、通常、BRACKET はユニークではなく、同じ品名の部品がいくつもあります。  しかし、いくつもあると言っても、きちんとチェックが出来ますので、商品指定の勘違いを予防する効果はあります。

ねじ類の場合は、品名と呼べるようなものは、例えば、セルフ・クリンチング・ナットがありますが、 サイズが異なるものが全部同じ品名となり、 何十、何百、何千という商品に同じセルフ・クリンチング・ナットという品名が付けられている のです。  これでは、品名が無いのと同じ事 で間違いが無い事をチェックする事が出来ません。

この考えは“正確に表記したり伝達すれば上手く行くじゃないか! 間違った人が悪いだけだ!”という 乱暴な考えの方には理解出来ないと思います。 しかし、オペレーション・リサーチの概念で考えれば、 確実に人は間違いを一定量侵すので、それを考慮に入れないシステムは、乱暴なシステムなのです。

でも、現実的には、長さだけが異なるねじ類に異なる品名を付ける事は出来ないので、 品番だけで取引される事となってしまいました。  そのため、声が聞き取りにくい方から電話などで注文を聞き取らねばならない時などは悲劇です。

これは仕方が無い事ですが、この事による影響は、実に大きいのです。  多くの設計者の皆さんは、板金屋さんの納期対応に悩まされた事があるはずです。  設計者の見えない所で品番の勘違いによる発注ミスは、 全ての板金屋さんを通じて概ね100回の注文につき1回くらいの頻度で発生していて、 1ヵ月の間に一度の品番間違いも無い板金屋さんなど、聞いた事がありません。  この事は、板金製品の納期遅延と大きな関係があるはずです。

板金屋さんが、納期ギリギリになってクリンチング・ファスナーや溶接スタッドを 調達しようとするケースは、全体の20%以上であるはずです。  そんな時に、発注間違いをした結果、バイク便などでファスナー類をデリバリーする事も 日常的に行われています。

ねじ類は、品番だけしか無いので、その為に管理ミスが続出しており、 これが最大の納期遅延の原因となっているという訳です。

設計者の皆さんにとって、予防策として有効な事は、
   ● 板金屋さんに書面(FAX)での発注を指導する。
     口頭(電話)で注文してくる板金屋さんは結構多く
     そのような板金屋さんに限って苦労されています。
   ● 共通のクリンチング・ファスナーを使用する。
   ● 口頭で伝達する時には必ず復唱する。
といった事になります。

本当は、こうすべき (1キャラ増やしてチェックデジットを入れれば、読み間違いや聞き間違いが無くなる)

コンピュータ・システムは、様々なところでデータ通信を行っています。  ネットワークは勿論の事、コンピュータ内部の処理装置相互間でも 事実上のデータ通信を行っています。  ところが、通信異常の発生回数は非常に少なく、 というか、実は、しょっちゅう発生しているのですが、 データの再送要求などを含んだ、やりなおしを何度も行っています。  この技術を応用すれば、人間の間でも品番の伝達ミスを極限まで減らす事が出来ます。

それは、チェック・デジットという考え方です。  考え方を要約すると、 例えば、123456789という文字列を伝達したい時に もう1つキャラクターを増やします。  そのキャラクターは、1+2+3+4+5+6+7+8+9を計算した答え(45)の1桁目 つまりこの場合は5ということになります。  例えば、これが間違えて伝達されたとして、 113456789(2が間違っている)の総和は、44になります。  間違えて1134567895と伝達された場合は、 チェック・デジットが4では無く5である事から矛盾がある事を判別出来ます。 これによって何処かの部分に間違いがある事が解るというわけです。  当然、その場合は再送、つまりもう一度聞き返すという流れになります。

日常の中で皆さんがこれを体感しておられるのは 商品を買った時のレジでのバーコードチェックです。  この時、店員さんが、何度もバーコードの読み直しをしている事がありますね。  これはバーコードリーダーが汚れ等で間違って商品番号を読み込んだという事で、 再読み込みを要求しているわけです。  全てのバーコードの数字には、最後にチェック・デジットが付いているので こういった事が可能になるのです。

また、上の例では、解り易くするために数字で説明しましたが、 文字列にアルファベットが含まれたとしても、アルファベットには対応する番号(例えばJISコード)がありますので、 それを足し算する事が出来ます。

例えば、RST-6.2-M3-8という品番を伝達するのであれば、 それを人間の間で行う場合も、 RST-6.2-M3-8+3 といった伝達を行えば、+3より左の文字列が 正しく伝達されたかどうかをチェックする事が出来ます。

勿論、このチェックは、人間が行うものではなく、 品番がコンピュータに入力された直後に 行われるようにして運用する事になります。  お客さんが電話で注文して来て、間違った品番を言ったとしても その品番が、間違っているとコンピュータに入力出来なくなるので、 間違いに気付いてもう一度聞き返す事になります。

1文字増える面倒くささと、 聞き間違い等が発生して大慌てする事で失っている手間や精神エネルギーを比較すると、 間違いなく1文字増えても、間違いを是正する方が合理的。  何処かの国に先に実行されてからでは遅いように思います。

このような手法を用いれば、本当は、ねじ類の品番伝達ミスを 極限まで減らす事が可能になりますが、 これは、日本中のねじ類のメーカーを巻き込む必要がありますので 私達だけでは、どうにもなりません。  ねじ業界の偉い人達にこのページを見てもらいたいところです。

クリンチング・ファスナー普及委員会   CF普及委員会にMailを送る