スタッド溶接で磁気吹きは常に発生している


運営;クリンチングファスナー普及委員会
スポンサー;株式会社ユーロテック
磁気吹きとは 磁気吹きの解決法

磁気吹きじきぶき は常に発生している

従来のスタッド溶接機を用いてスタッド溶接を行うと、 磁気吹きじきぶき は発生し放題です。
下図の様に、連続してスタッド溶接を行うとした場合、 まともに溶接出来るのは中心部のスタッドだけです。


多くのお客様では、 スタッドが外れたという不具合が発生した時、 スタッドの材質などが変化したためであると考え、 まず、スタッドの材質に問題が無かったかどうかを追及されようとします。

お客様が言われる台詞は常に同じです。
“これまで不具合は無かったからスタッドが変わったはずだ!”
㈱ユーロテックなどのスタッド・メーカーは、 これで大騒ぎになります。 何故ならば、スタッドの何かが変わったのであれば、 同一ロットは全て不具合品という事になり、 既に出荷済みの同一ロットを収めたお客様からクレームが同時多発する事になるからです。

スタッドの管理と現実

㈱ユーロテックの経験では、クレームの同時多発が発生した事はありません。 この発言には根拠があります。 スタッドの材質等は、生産の前後に厳重にチェックされます。 もしも、材質が変わったならば、正常なめっき処理などが出来なくなり、 気付かないはずがありません。 同時に生産された同一ロットのスタッドは、 検査機けんさき などの関係で念入りに混ぜ合わせますので 1社のお客様に限って不具合品が流れるという事もありえません。 “スタッドが変わったはずだ!” というお客様の発言とは矛盾します。

色々追及した結果、答えは何時も同じです。 外れていないスタッドも多かれ少なかれ溶接不具合が発生しているのです。

スタッドが外れたので不具合に気付いたというのは、 人間の健康管理を生きているか、死んだかだけで管理しているようなものです。 つまり、それ以前に、外れそうなスタッドが大量に出荷されているのです。

上のスタッド溶接で言うと、 両端のスタッドのような状態になる前に、 その隣のスタッドのように、 少しだけ 磁気吹きじきぶき が起こった状態の製品を出荷し続けているわけです。 そもそも “これまで不具合は無かった” という点が違っておられるわけです。

磁気吹きじきぶき対策の難しさ

では、上図の良品のような状態、 つまり、左右のアースからの距離がきっちり同じなどという 溶接前の 段取りだんどり は可能なのでしょうか?  現場をご存知の方ならば誰にでも解る事だと思いますが、 現実的には、ほぼ不可能です。

製品の左右をアース・クランプするとしても、 磁気吹きじきぶき が発生しないエリアは、ごく一部。 勿論、穴が開いていたりしたら、さらに条件は悪くなります。

これまで行われてきた、板金製品におけるスタッド溶接の90%以上は、 レベルの違いこそあれ 磁気吹きじきぶき が発生していたのです。 多くの板金屋さんでは、 スタッドが外れなければ良いという事でだけしか 接合品質の管理はされていませんでした。 スタッドが外れるかどうかだけを考えるならば、接合部分の60%も付いていれば 外れる事は無いでしょう。しかし、外れないからといって70%程度しか 付いていないようなスタッドは、時間が経つと外れる事が多くなります。 極端に錆びにも弱くなります。 工場出荷時には良品と判断されても、最終顧客から見れば不良品となるはずです。

それでも、スタッド溶接が使われてきた理由は、 板金屋さん達が、磁気吹きじきぶき が発生しないように様々な工夫をして来たからです。 次には、どのような工夫をして来たのかを述べたいと思います。

磁気吹きとは 磁気吹きの解決法